8月21日(日)
雨模様の中、前橋を21:30に出発
今回は高崎駅で学校生協のTさんを乗せ、高崎総支部、東毛総支部と回る。邑楽支部に着いたのは23:40。ちょっと予定よりも遅れたけれど、ここからは高速道路を一晩かけて。焦る必要はなし。安全第一。
ちなみに「安全第一」なら第二は?
たしはそれに続くのは、品質第二、生産第三、だったと思います。品質以上に安全が大事、ということですね。
雨の高速道路の運転は気を遣います。心ないトラッカーのせいで東北道無料化は今月いっぱいだそうですが、真面目な方々が多く東北へ物資を運んでいます。今回のマイクロバスも無料です。トラックはほぼ80km/hで北上。その後についていくとほぼ一定のペースで走れます。2時間おきのドライバー交代でこちらも走り続けます。
8月22日(月)
1:30を過ぎると参加者の皆さん、静かに寝入ってきたようです。狭い車内、申し訳なく思います。自分は必要十分な空間のある運転席なもので・・・。
花巻にPAに朝6時頃着。朝食や帽子・手袋などの作業グッズ、今晩の部屋割りやボランティアの手引きなどを参加者に配布。
朝食は出かけに積んだ太巻き寿司やおいなりさん。朝食を食べながら書記長よりボランティアを行う上での注意点などが説明される。
遠野・釜石経由で大槌へ。釜石の災害ボランティアセンターは8月8日から月曜定休となったので、大槌の災害ボランティアセンターへ向かいます。道路の脇には「声援ありがとう」などのメッセージがあちこちに。なんだか逆に申し訳ない気持ちに。
釜石市街。あの、映像の町並みの中を走ります。丘の上から撮影された、釜石の市内を飲み込む津波の映像。あそこに映っっていたあの建物の中を走っています。
建物の形はあります。映像で見た、ビルの上の様子はそのままです。あの震災から5ヶ月以上。地面部分はきっとがれきの山で覆われていたのでしょうが、ほとんど片付けられており、車もすんなり通れます。
しかし、所々今もなお点灯することのない信号機、1~4階部分をえぐられた建物・・・。
ありきたりの言葉ですが、ここは現実世界です。
そして大槌へ。途中、鵜住居。あの釜石東中学校の生徒たちが避難した石材店の脇を通ります。
大槌市内
「その光景を見て涙が出てきた」
よくあるそんなフレーズを疑っていた。テレビの向こうの世界を、後からのこのこ出かけていって、さも自分も被害者だったかのような・・・。
地震。津波。火災。
所々に建つ建物。
そして、3月11日以前の町並みが、ドライバーの自分の目の中の現実の上に、仮想現実の半透明状に描き映される。
このまるで平面の土地に、立体的な、リアルな「街」があった。
ナビゲーションのモニターには、左手に郵便局、その先の右にはガソリンスタンド、そして信号機の交差点・・・
運転しながら、自然と涙がこぼれてくる。
初めて来る場所なのに。あの恐怖の瞬間なんて、これっぽっちも体験してはいないのに。
大槌小学校だった焼けた校舎の先の道を曲がる。その校舎の2階部分には新しい窓。町役場の機能がここにあるそうだ。
細い道を上がっていくと、大槌町災害ボランティアセンター。社会福祉協議会のプレハブとL字に並んでいる。
我々以外にも数多くのボランティア参加希望者が。しかしあいにくの雨。こちらにとってあいにく、なのではなく、受け入れてくれる方々に余分な配慮をさせてしまうようで申し訳ない。
今日の仕事は「菜の花プロジェクト」。川の堤を菜の花で覆うプロジェクト。そのための土おこしや草刈りなど。確かに人足は必要そうです。
災害ボランティアセンターは津波対策か山の斜面の狭いところにあるため、いったん下の「サテライト」センターへ。そこでカッパを着込み、ボランティア活動用のワッペンを貼り、他の参加者と一緒に作業場所へ向かうため待機します。
菜の花プロジェクト以外の作業もあるようで、その人たちはどんどんと現場に向かっていきます。取り残された感じ?でちょっと寂しい感じに。隣の神奈川県警のパトカーの人たちと目が合います。彼らも警察として派遣されてきているのでしょうか?
しばらくして係の人の先導で他の団体のバスと共に現場に向かいます。先ほど通った小学校よりも先へ。
現場に着くも雨はより本格的に。いったん大槌中の体育館へ。
卒業式準備のまま?ステージには旗がそのまま。
体育館アリーナはめくり上がったまま。壁の、ほぼ1階天井と同じ高さに汚れた線。止まった時計は地震のその時間。でもこれは後からその時間にセットしておいたのかな?
さて、今回の作業「菜の花プロジェクト」なぜこんな作業をするのか、地震当日の状況から説明していただきました。
たぶんこれまでに何十回となく同じ話をしてきたであろうに、やはり話の途中で涙する担当の方。
生の体験、生の声、重みが違います。
そして作業開始です。自分はバスの中に仮眠に行ってしまいましたが、トラックから肥料を降ろし、土手にまき、歩く場所を確保し、種をまく。
受け入れてくれる方々の苦労も感じられます。毎日「勝手に」やってくる人々のために、わざわざ作業・用具・人を用意し、待っていてくれる。そんなことおくびにも出しませんが、地元の人にとってもボランティアというのは色々と負担をかけているのかもしれません。
午前の作業が終わり、花巻からの道中で購入したおにぎりとソーセージをほおばる昼食。午後の作業は実質的に中止です。13時になり作業開始時間からは、隣で作業をしていた川の清掃作業、自然環境の再生プロジェクトのお話をききました。高校生くらいの女の子?重いヘドロを運ぶ作業をしていました。その脇で我々は引き上げです。ボランティア参加者の安全等を考え、現場での勝手な融通等はありません。複雑な思いです。
作業が早く終わったので大槌町内、「釜石の奇跡」の現場、釜石市街の視察です。がれきや残った建物の撤去はどんどん進んでいます。街がより平面に近づいていきます。
そしてそれに反比例して、がれきの集積場は信じられないくらいの高さになっていきます。3階に車が刺さったままの釜石東中学校。今ではその車もなかなか見ることが出来ないくらい高く周辺にはがれきが積み上げられています。
釜石市街は上に書いたようですが、ふと角を曲がると、そこは何の被害もなかった街並み。
この差は何なのでしょう?
今回の震災復興を戦後復興にたとえる人がいます。
しかし、当時はどこも焼け野原。国民のほとんどが、国土のほとんどが似たような状態だったはずです。
今回は、周りの私たちが、当該者意識を持ち続け、「絆」を継続させる必要があるのでしょう。
夜は遠野で宿泊です。前回の、群馬県教組などから電子ピアノ20台を岩手の小中学校へ、或いはボランティアセンターへミネラルウォーター1万本、そんな段取りを皆引き受けてくださった岩手県教職員組合の書記長が宿舎へ陣中見舞いに来てくださいました。
組合とは、こんな人と人とのつながり、なんですね。
先日、ユナイテッドシネマにて組合員対象の無料映画会がありました。
使える特典は使った方がいいし、汲々たる生活をするのではなく、年休なんかもつかってノンぶり過ごす日も必要ですよね。家族なんかとも一緒に。
さて、色々と行事や大切なことが目白押しな日々ですが、ブログの欠点なんでしょうか、大切なことを載せておくためには更新を頻繁できない、でも更新しないとその他の情報が載らない…。どなたかうまい方法をご教授ください<(_ _)>
ということで、とても大切なこと。
8月に入ると県教委への要請行動があります。
子どもの教育環境のため、我々の働く環境のため、色々なことを教育委員会に提案、要求していきます。昨日県の執行委員会で話し合いました。要請文の中身、色々考えられてますよ。これをつくるのも、各学校に配られた「要求づくりアンケート」の成果でもあります。
まだ分会でまとめていないところはぜひ提出してください。
そしてぜひ、この要請行動に来て、生の声を県教委に伝えましょう。
詳しくは太田支部へ。
文責 長山
今年は中止になりましたね。
昨日、鈴木文科副大臣が会見を開き、11年度全国学力・学習状況調査の中止を公表するとともに、その旨各都道府県・指定都市教育委員会等に通知したそうで、新聞記事は・・・これより早いってどういうことでしょ?
11年度調査に関し文科省は、東日本大震災の影響等を考慮し、予定されていた4月19日の実施を取りやめ7月末日までは実施しないこと、9月以降に実施するかどうかを含め取り扱いについては十分な時間的余裕をもって決定することを通知(3月18日)していました。
11年度調査の中止は決定したものの、文科省は希望する各教育委員会等に対して問題冊子等を提供するとしており、余分な負担が転がり込まないといいですね。
しなくていい苦労はしない方がいい。
でないとパンクします。
文責 長山
皆様のご協力ありがとうございました。
組合員のいない学校でもとり組んでいただきました。
活用状況等、県教組のHPで随時お知らせできると思います。
少し古い数字ですが、
教育関係被災の状況
1都10県で552名の死亡と234名の負傷
岩手県:死亡 70人(園児 5人、児童 13人、生徒 36人、学生 8人、教職員8人)
宮城県:死亡380人(園児64人、児童142人、生徒126人、学生29人、教職員19人)
福島県:死亡 70人(園児 3人、児童 23人、生徒 37人、学生 6人、教職員1人)
行方不明(4/21時点で把握できている人・安否未確認含む 文科省調べ)
岩手県70人、宮城県134人、福島県32人
両親死亡・不明の子ども(4-18歳) 132人(5/4毎日新聞)
岩手県57人、宮城県57人、福島県18人
カンパは約300万円ほどが集まっています。
・各県の県教組・高教組を通じて現地の教育環境改善や子どもたちへ
・群馬県教組独自のボランティア派遣に
・現地のニーズに合わせた救援物資の搬送作業
などに使われます。
群馬県教組としても
・夏休みの短期ボランティア(8/10-13、8/21-24)を計画
・水のペットボトル10,000本の搬送
・少し現場が落ち着いてからピアノ等の寄付や搬送作業の援助
などなどを計画しています。
皆様もボランティアなどぜひご協力ください。
文責 長山
教員免許更新制で、ある県でのこと・・・
・35歳男性 30時間の更新講習を終えたが、1/31までの手続きが数日遅れて失職
・45歳女性 同じく講習を終えたが、手続きが3/31までと勘違いし、手続きをせず失職
・45歳男性 2月になり、いきなり「失職か退職を選んで」と言われる。
受講も延長手続きもしていなかった。「制度について誰からも説明されていなかった」と。
恐ろしや
群馬県や太田市では、組合も教育委員会に要請してますし、教委もそれを受けて、しつこいくらいに動いてくれています。
さて、色々不透明・不評・無意味な教員免許更新制ですが、風邪と一緒で、まずは自己防衛を。
文責 長山
現在、県教組の委員長がボランティアに行っていることは先日書きましたが、大手新聞では「ボランティア供給過剰」の記事(配信は共同通信)が、そして雑誌には「ボランティアが足りない」の記事が。
いったい本当はどっちなんでしょうね?
金井委員長のボランティア日記はこちらから
文責 長山
県教職員組合の執行委員長が今日からボランティア活動で現地入りです。
状況の報告が県教組のページにアップされていますので、ご参考に。
次回以降6月、7月、9月にも連合のボランティアとして参加しますが、県内から募集中です。
ボランティア過剰、なんて言われていますが、これは計画的に行ける組織ボランティアですので、ぜひご応募ください。
また、群馬県教組としても夏休みに短期のボランティア活動を計画しているようなので、それも期待ですね。
文責 長山
えー、よくある言葉、ですが
「教員という立場を利用しての選挙活動は禁止されている」
公務員でもありますし、一般の人と同じことは出来ませんが、教員の立場を利用しなければ普通の公務員並のことはできますので、お間違えのないように。
そして、恥ずかしながら今回初めて色々経験しました。
地区のみんなで、という選挙に参加しておられる方には「そんなの当たり前だろう」と言われてしまいそうですが…。
教員たるもの、色々なことに関して”コスモポリタニズム”的考え・立場をとることが多いですが(日教組もそうでしょう)、世の中理想主義だけではうまくいかないようで…。
何を今更、ですが、いつの時代も「選挙」とは正にそんなもののひとつのようですね。
どの候補者も、あれだけの支援者がいて、応援されて…。
つまりその数だけの希望・要望・欲望をきかねばならないわけで。「投票に行けばいい」なんて、善人・仙人気取りで構えていては、自分たちの希望・要望はそれらの中に埋もれてしまうんですね。
選挙に「だるま」は付きものですが、奥深い意味があったんだなぁ、と。
だるまに目を入れるの、どうしてだか知っていますか?
「言うことをきかないと目を入れてやらないぞ」なんですよね。
文責 長山
太田地区の投票率は47.71%
民主主義の根幹に関わることですが、こんな投票率で大丈夫なんでしょうか?
それでも、私たちの働く仲間が特に応援した人は太田では2人とも当選してくれました。
これからも現場の生の声を聞いてくれ、群馬県政にそれを届けてくれることと思いまので、今後にも期待していきましょう。
県議会は5月18日開会だそうです。
文責 長山